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Web日記(web-nikki)

RubyKaigi 2024 に参加してきた

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RubyKaigi 2024は沖縄県那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで開催されました。私は妻と子ども2人を連れて、家族で参加しました。2022年のTokyo Hacker HouseでDeFi部門で優勝した副賞を利用して、同じく沖縄で開催されたIVS2022 NAHAにも家族連れで参加した経験があります。その時、子どもたちはとても楽しんでいた様子でした。そのため、今回の沖縄開催について家族に聞いたところ、2つ返事で行きたいと言われたので、参加を調整しました。

託児スポンサー

今回、託児所のスポンサーをしていただいたSTORES株式会社さんにはとても感謝しています。おそらく託児サポートがなければ家族参加に踏み切れなかったと思います。その感謝の気持ちをまとめたくて、ブログを書くことにしました。

今回のRubyKaigi 2024では、美ら海水族館へのアクティビティが託児サポートの一環として実施されました。このアクティビティがあると知ってから、子どもたちは図書館で美ら海水族館の図鑑を借りて勉強したり、毎日沖縄に行く日を楽しみにしていました。

私の仕事はリモートワークで、子どもたちが幼稚園や小学校から帰ってくると、隣で勉強したり遊んだりする中で仕事をしています。子どもと一緒にいるのが好きということもありますが、子ども向けの英語教育を行っている事業のため、子どもの様子を見ることが業務上も役立っています。新しい教材の開発時には、子どもたちから直接意見をもらうこともあります。

仕事に多くの時間を使っていますが、普段から子どもたちとの距離が近いため、子どもたちが親元を離れる機会が不足していました。このアクティビティは大変ありがたく感じました。少し不安も感じていましたが、バスを見送る際、子どもたちは先頭でバスに乗り込む勢いで、とても楽しみにしている様子でした。それを見て、きっと楽しんでこれるだろうと思い、安心して見送りました。


時間が前後しますが、DAY1のオフィシャルパーティーでは、STORES株式会社に所属するRubyコミッターの笹田さんにお世話になりました。初日のトークの時間、妻が子どもたちを連れてビーチで遊んでいました。トーク終了後に妻から子どもたちを引き取り、オフィシャルパーティーの会場に向かいました。少し遅刻したため、一緒に行った社員数名は見つけたものの、どのような感じかわからず戸惑っていました。

その時、笹田さんが「こちらの方に少し子どもたちがいるのでどうですか」と声をかけてくれました。その後、親切な皆さんにお肉を焼いていただき、子どもたちは楽しく人生初めてのBBQを楽しむことができました。笹田さんと参加者の皆さんの親切に感謝しています。

会場から見えるビーチ

その後、子どもたちは会場にいた他の子どもたちと仲良くなり、一緒に遊ぶことができました。鬼ごっこのような遊びをしていましたが、各々がルールを自由にオーバーライドしてしまうため、知的にチャレンジングな部分もありました。さすがRubyKaigiだなと感じました。 (ああーこれがウィトゲンシュタインの言語ゲームか…と実感しました)

滑り台から見える子ども


水族館のアクティビティについて子どもたちに感想を聞いてみたのですが、あまり話してくれませんでした。自分たちで冒険に出た経験なので、無理に聞き出すのも違うと思い、そのままにしています。迎えに行った際、子どもたちがジンベイザメのぬいぐるみを欲しがったので、国際通りのアンテナショップで購入しました。

帰宅した後も、このぬいぐるみを大事にしていて、「りんりん」と名前をつけて一緒に寝ています。きっと良い体験だったのだと思います。

とても貴重な機会を提供していただいたチーフオーガナイザーの松田さん、コミッターの笹田さん、STORES株式会社ならびにRubyKaigiチームの皆様、そして同行いただいたボランティアスタッフの皆さまに感謝を申し上げます。


その他、あまりまとまりのない内容ですが…いくつか備忘録として…。

テックトーク

RubyKaigiの最大の特徴は何と言ってもテックトークです。今回も期待以上のテックトークを聞くことができ、大変満足でした。内容を少しずつ理解できるようになってきた喜びもありますが、登壇者の感情や、ここまでの経緯を感じることができる点にも感動しました。トークの詳細は省きますが、今回はどのキーノートも特に素晴らしかったと感じました。

特に印象に残ったのは、Tool面での活用を背景としたParser開発の盛り上がり、ruby.wasmの実践的な活用事例、Namespace、Happy Eyeballsなどです。他にも聴けなかったものがあるので、後日録画がアップロードされれば再度チェックしたいと思っています。

オープニング

廊下での交流

RubyKaigiのもう一つの醍醐味は、廊下での参加者同士の交流です。私が働いている会社、キャタルからは私を含めて5名が参加しました。普段はリモートワークで直接会う機会が少ないため、今回のようなイベントは貴重な機会だと改めて感じました。また、4月に新しく入社したメンバーと、入社後初めて直接会うことができました(内定時には一度会っています)。新しく入社したメンバーには小さなお子さんがいて、託児所を利用しながら、パートナーはダイビング講習を受け、本人はRubyKaigiを楽しむという形でした。繰り返しになりますが、このようなことは託児サポートがなければ実現できなかったと思います。

また、勤務先であるキャタルの特徴として、転職したメンバーとも仲良くしており、今回もこれまでに転職した3名と近況を共有したり、トークについて議論したりすることができ、大変満足でした。さらに、社員ではないものの、過去のプロジェクトや関連する関係者とも多く再会し、まるで同窓会のようなイベントになっていました。転職したメンバーに憧れて入社する新メンバーも少なくないので、このような機会で再会できることを非常にありがたく感じています。これからも、こういった機会を大切にしていきたいと思います。

社員にはなるべく交流をしてほしいと思っている一方で、私がいると話しにくいことがあるかもしれないので、適切な分量の交流を意識しています。社員も会社以外で交流するネットワークを築いており、うまくいっているようです。

(なお、フロントエンドチームはほぼ同時期に開催されるTSKaigiやReact Confでも盛り上がっていました)

NEURODIVERSITYと青学つくまなラボ

私は余暇の時間に、伊藤穰一さんが主催するHenkakuというWeb3コミュニティの運営を手伝っています。その関連の中で、ニューロダイバーシティ・サロンというサブコミュニティがあります。これは、発達障害と呼ばれていたASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)などを「脳の個性」あるいは「神経多様性」として受け入れていく取り組みです。ここでは、遊びをベースにした発達支援法「DIRFloortime®」を重要視しており、私自身もこのムーブメントに賛同しています。

今回、株式会社movさんにスポンサーいただいたアフターパーティで、青学つくまなラボのフェローの方と話す機会がありました。青学つくまなラボは、すべての人に「創ることで学ぶ」場を提供するという思いから設立されたそうです。フェローになるきっかけとなったソフトウェアScratchを開発したミッチェル・レズニックが提唱していた、子どもたちの情熱(Passion)に基づいたプロジェクト(Projects)を、遊び心(Play)を持って仲間(Peers)と協力して取り組む機会を増やすという考えが基盤にあります。

NEURODIVERSITY、青学つくまなラボ、そしてRubyKaigiには、共通するものがあると感じています。それは、多様性を受け入れ、創造性と協力を重視する姿勢です。

首里城について

首里城の入口

首里城についても触れておきます。どうしても見ておきたくて、前日に再建中の首里城を見に行きました。首里城は2019年に正殿内部から発生した火災により、正殿をはじめとする9つの施設が焼失しました。火災は約11時間にわたり燃え続けた後に鎮火されました。

首里城は日本唯一の「朱色の城」で、天然の漆が塗られた漆工芸の作品です。長時間燃え続けた火災により、内部に保全されていた漆の歴史的工芸品が蒸し焼きとなり、多くの文化財が毀損してしまいました。

私には蒔絵師の友人がいて、この友人が長い間、首里城の復元作業に携わっています。現状、本殿は復元中の様子を見られるだけなので、なかなか訪れにくいかもしれませんが、私にとってこの様子を見ておくことは重要でした。友人が関わっている復元作業を目の当たりにし、その努力と献身に感銘を受けました。

路地裏

個人的な心境の変化

今年のRubyKaigiは、自分の心境の変化を実感するきっかけとなりました。高いモチベーションは依然としてありますが、1年間の振り返りで多くの反省点が浮かびました。特に、惰性的な活動が多かったことが大きな反省点です。今後は、もっとコードを書く時間を確保し、作る行為に専念するための時間を捻出したいと思っています。

心理的に落ち着いて自分の考えを整理し、それをちゃんと相手に伝えたいと思っていますが、対面でも文章でもその至らなさを感じることが多くなりました。これを解消するには、人間性を磨くしかないと考えています。その第一歩として少し文体を変えてできる限り丁寧にしてみています。

また、家族を想うことを両立しなければならないと強く感じました。私は家族を一緒により良い社会を築くための一員だと思っています。保護者という立場で振る舞うだけでなく、もっとチームとして人生という冒険を楽しめようにしていきたいです。家族ともっと良いチームになれると信じています。もし子どもたちがプログラマーを目指すのであれば、いつか一緒にセッションを聞いて議論する時間を持ちたいなと思いました。

龍神の湯の前 (最後にサンゴを拾いに行く子どもたち)