マルチタスクができないのは器用じゃないからじゃない
エンジニアリングに対してマルチタスクは排除すべきことだと思います。たまに、エンジニア以外の人からは、エンジニアは器用じゃないからマルチタスクができないと思われるフシがありますが、ぼくはそうではないと思っています。
先に例外を書いておきます。
- 何かの1つの大きなミッション以外に事務手続きなどの雑務をこなすことは必要だと思います。
- また、大きな1つの大きなミッションで問題が起こっている時に、別のミッションを立ち上げるテクニックがあります。これはこれでありです。
- また、組織が厳密に縦割りができている場合も除きます。厳密な縦割り組織が良いかというのは別問題として。
エンジニアがマルチタスクができないのは、その仕事内容がマルチタスクに向かないからです。エンジニアに限らず、ものづくりの仕事は自分が手を動かさないと、プロジェクトが進みません。営業やプロデューサーの場合は、自分が動いたあとは相手のターンになり、待ち時間ができるので、その間に別のことができるのですが、エンジニアリングはそうはいきません。
基本的にずっと俺のターンです。そのため、2つのマルチタスクをすると、半分から切り替えコスト引いたパフォーマンスしか発揮できません。さらに、エンジニアリングの特性としては、チームメンバーが増えると、効率が落ちるのです。例えば「100の力の人が一人」と「50の力の人が二人」では、圧倒的に前者のほうが良いのです。なぜならば、コミュニケーションコストがかなり掛かるためです。
コミュニケーションコストがかかるのは、エンジニアのコミュニケーション能力もあるのですが、多くの前提知識があることをベースに話をしなければならないからです。
2ちゃんねる創設者のひろゆきは下記のようなことを書いています。
集中してプログラムをしてる状態を理解したい人は、 頭の中に8×8のマスを書いて、1人でオセロをやってみてください。
中盤ぐらいに、白と黒が大きく入れ替わったときに話しかけられても、 シカトぶっこいで頭の中でオセロを続けられる人が エンジニアとしての適正が高い集中力のある人です。
エンジニアにコミュニケーション能力を求める愚行。 : ひろゆき@オープンSNS _なんかニュースとかあったらここに書こうかと思ってますよ。とりあえず、 おいらのブログ_hiro.asks.jp