AIを使ったプロダクト開発のアップデート
1 年ほど前にAI を使ったプロダクト開発について記事を書きましたが、1 点アップデートしなくてはならなそうなことができたので、追記します。
記事では、「AI を導入する際、最初に人間と AI のハイブリッドモデルを採用することは非常に有効」と書きましたが、昨今の AI の進化、特にコーディング領域の進化を見ると見直しが必要なようです。Claude Code, Gemini CLI, ROVO DEV などの登場により、AI がコードを書くことができるようになり、AI のコード生成能力は非常に高まっています。特に有効な使い方は下記の方法です。
- 4.1 などの non-reasoning mode でアイディアの壁打ちする
- o3 などの推論が強い(Chain of Thought) AI を使い Q&A 形式で仕様を確定させる
- 同じコンテキスト内で作業を分割したプロンプトを生成してもらう
- 出力した仕様とプロンプトを Spec.md などで保存する
- ドキュメントを元に分割したプロントをコーディンエージェントに渡して実装してもらう
このワークフローは Harper Reed’s Blog で紹介されているものを参考にしています。
この方法では、AI がコードを書くことに特化しているため、AI のコード生成能力を最大限に活用できます。更にこの方法論を発展させると、コーディング領域だけでなく、企画書やシナリオライティングなど、他の領域でも同様のアプローチが可能になるでしょう。こうしたことを考えると必ずしも人間と AI のハイブリッドモデルが最適解ではないかもしれません。
Future of Work with AI Agents のような研究も進んでおり、AI エージェントが人間の仕事を補完する形で進化していくことが予想されます。これにより、AI を使ったプロダクト開発のアプローチも変わっていくでしょう。特に参考になりそうなのが下記の図です。
多くの議論では AI が得意なこと、人が得意なことを分けて考えがちですが、AI エージェントが人間の仕事を補完する形で進化していくことを考えると、AI と人間の役割分担はより柔軟に、そして段階的にになると思います。その場合を想定して各種プロセス全体をレベル分けして見直すことのほうが効率的のように思います。